2021.01.13 おいしいホットペッパー生活(4)-神田書店街の「ろしあ亭」で素朴な味を堪能する-
東洋のカルチェ・ラタンと呼ばれ、日本の出版産業の中心地となっている神田・神保町。食通の方が多いためか、庶民的な名店・老舗が多いことでも知られています。今回お送りするのはその中でも異彩を放つ「ろしあ亭」。名前の通り、ロシア料理専門店です。訪れるなら、Go To Eatのポイントがつかえる今がチャンス。ロシアの素朴な雰囲気が存分に味わえる料理の数々を、神田書店街の街並みとセットでご紹介します!
※当記事は、「ホットペッパーグルメ」で予約可能かつポイントが使えるお店を紹介しています。予約サイトによって予約可能なお店は異なりますので、ご利用の際はご注意ください。
Go To Eatと食べ放題イタリアン「ラ・マレーア」について説明した1回目の記事はこちら
「大戸屋」のポイント別オススメメニューを紹介した3回目の記事はこちら
神保町すずらん通り、書店街の中にたたずむロシア料理店
今回やってきたのは神田書店街、駿河台下交差点。地下鉄だと神保町駅が最寄りです。左に見えるビルはかつて書泉ブックマートという本屋でしたが今は撤退して ABC マートになっています。それでもビルの上の広告の権利は持っているので、広告は書店っぽいですが。
この一帯は楽器街、スポーツ用品店街という側面も持っており、駿河台・御茶ノ水方面は楽器屋が、小川町方面はスポーツ用品店が多く見られます。書店は……昔と比べてだいぶ減っています。これも時代の流れでしょうか。
信号を渡って、すずらん通りへ。書店街の中心に位置する通りです。
書店街を歩くこと数分、見えてきました。ロシア料理店「ろしあ亭」です。隣の「スヰートポーヅ」は戦前からある、日本の餃子の草分け的な老舗でしたが、2020年に閉店となりました。しかし今回紹介するのは右のお店です。
スヰートポーヅと同じ建物に入っていて、スペースを折半しています。結構こぢんまりとしたお店です。
ろしあ亭の合言葉は「ろしあな酒場」と「白いビーフストロガノフ」。残念ながら今回はお酒は飲まないのですが、食事の方は思う存分堪能しましょう。早速中に入ります。
ピロシキ、ボルシチ、ロシア料理。素朴な風土を感じさせる優しい味わいに舌鼓を打つひととき
店内の様子。席数は少ないながら、ロシア的リアリズムを感じる絵画がそこかしこに(ロシア絵画じゃなかったらすみません)。でも社会主義だった時代が長いせいか、ロシアの絵って写実的なのが多いイメージがありますね。
ランチセットは4種類。税込1150円〜1500円程度。ランチとしてはやや高めですが、今回はホットペッパーのポイントを使うため気兼ねなく選べます。写真右上のBセットにピロシキを2つ追加。
ピロシキは1個税込330円。セットによっては付いているものもありますが、なければぜひ追加注文したいところです。
料理は数回に分けて運ばれてきます。まずはボルシチとサラダ、パンの組み合わせ。
ボルシチは説明不要のロシアの伝統料理で、テーブルビートを多く使っているためスープが赤いのが特徴です。ロシアの他、東欧の広い地域で食べられています。良く煮込まれた牛肉がおいしい! サワークリームがひとかたまり入っているのも特徴で、混ぜ方によって味の変化が楽しめます。
サラダの方は、キャベツを中心にしたシンプルな感じ。ドイツのザワークラウトと似ていますが酸味はかなり控えめです。かといって他の味も強くなく、さっぱりしたちょうど良い感じに仕上がっています。
食べ終えると、いよいよ真打ち登場。ろしあ亭名物「白いビーフストロガノフ」です。ピロシキはセットには入っていないので、追加で注文しました。
ビーフストロガノフは色の通り、柔らかい味付けがされています。非常に食べやすく、蕎麦の実入りライスボールがついてくるので主食にもなります。激辛料理のような尖った個性はなく、ロシアの大地を思わせる素朴な一品です。
続いてはピロシキ。開けてみると中まで具沢山。味付けは他の料理と同じく控えめな感じ。でも旨味が凝縮されていて、腹持ちも良さそうです。
最後はデザート。「ヨーグルトモス」というそうです。市販のヨーグルトと比べると水気が少なく、何杯でも食べられそうな味。クセになりそう。
以上がBセット(+ピロシキ2つ)の内容です。お値段しめて税込1810円。もちろんポイント払いです。高めのランチも気軽に頼めるのが良いですね。ごちそうさまでした〜。
時代が変われば町も… 変わりゆく神田書店街の街並み
さてここからは、かつての古本の町から変わりゆく、神田書店街の様子を少しだけご紹介します。元々老舗の飲食店が多かった神田・神保町ですが、最近は書店の数が減り、その隙間を縫って新興の飲食店や、全くの別業態が出店するようになりました。何枚か写真でお送りします。
まずは靖国通りの様子。この辺はあまり変わりませんが、通りの右側はだいぶお店の顔ぶれが変わっています。数年ぶりに訪れると、変わりように驚くかもしれません。
三省堂書店と書泉グランデ。言わずと知れた神保町の顔です。前述の通り書泉ブックマートは閉店しましたが、グランデの方はクセの強い本が多いためか生き残っています。かなり個性的な品揃えなので、訪れると新たな発見があるかも?
すずらん通りにある東京堂書店も、最近はカフェ併設型に模様替え。時代の流れというやつです。オリジナルメニューも売っていますが、安くてうまい店が多い神保町界隈では、やや影が薄いかも?
個性的な外装が強く印象に残る喫茶「さぼうる」。今も変わらず人気店です。
神保町の定食屋として絶大な人気を誇る「キッチン南海」。なんと駐車場になっていました。まさかコロナ禍で!? と思いましたが、どうやら建物の老朽化で移転したようです。よかった。
神保町交差点から水道町方面を撮影した一枚。小規模なお店が多く雑多な雰囲気が味でしたが、無機質な建物が増えて全体的にのっぺりとした雰囲気に。
最後は別の角度ですずらん通りをパチリ。この通りは毎年11月の「神田古本まつり」のメイン会場でもあります。今でも多くの掘り出し物が出品されますので、未訪問の方はぜひ一度古本まつりの時期に訪れてみることをオススメします。
今回は、変わりゆく書店街のお店「ろしあ亭」をご紹介しました。現在では書店だけでなく、新旧様々な名店が軒を連ねる、神田・神保町。今回は紹介しませんでしたがカレーの激戦区でもありますので、まだ見ぬ一軒を探しに、散策してみてはいかがでしょうか。