2022.06.22 長篠古戦場を経由する新ルート。東京と大阪を結ぶ高速バス「グラン昼特急号」乗車レポート(前編)
東京と大阪を結ぶ高速バス「グラン昼特急号」。2021年10月28日から新東名経由にルートが変更され、所要時間が20分〜30分ほど短縮されました。また、新しく停車する「道の駅もっくる新城」は、これまで交通手段が少なかった奥三河地域ということもあり、今後の発展に大きな期待が寄せられています。長篠の古戦場に近いというのも気になりますね。
そこで今回は、新ルートのグラン昼特急号と、道の駅もっくる新城の様子を、2回に分けてお送りしたいと思います。一旦下車して周辺散策もできるようになった道の駅の魅力を、道中の車窓と併せてご紹介します!
JRバスが運行する昼行便。新東名を経由する「グラン昼特急号」とは
グラン昼特急号は、東京と大阪を結ぶ昼行便のバスとして、2001年に開設された「東海道昼特急号」が前身となります。運転手交替所が東名の三ヶ日にある都合で、長らく遠回りな東名経由だったのですが、2021年10月から交替所が新東名の新城支店に移転となりました。
それに伴い、これまで経由していた東名富士・東名静岡・東名浜松に寄らなくなった代わりに、道の駅もっくる新城に新たに停車するように。もっくる新城は乗車・降車ともに可能なため、東京大阪から奥三河への折り返し利用も可能となっています。
今回は、東京から道の駅もっくる新城で一旦下車し、後続便で大阪に向かうルートで乗車してみました。
乗り場は東京と新宿。バスタ新宿の供用開始でさらに使いやすく
本日の出発地、新宿駅へ。グラン昼特急号自体は東京駅八重洲南口始発ですが、ダイヤの関係上40分早く着く必要があるため、大抵は新宿駅の方が使い勝手が良いです。
道の向かい側には、2016年に開業したバスターミナル「バスタ新宿」が。それまでバラバラに点在していたバス停を集約した、大変便利なバスターミナルとなっています。
1階はJR新宿駅なので、エスカレーターで3階へ。
3階は降車場になっていますが、迷わないように動線は整備されています。
4階待合室の様子。東北・甲信越・東海地方を中心に多くの高速バスが発着しています。慣れないうちは少し早めに着くのがオススメです。
基本は予約する方がお得なのですが、当日でも空きがあれば券売機で乗車券を購入可能です。
直近の出発案内は電光掲示板で確認できます。乗り場がバラバラだったかつての新宿駅からすると、格段の進化と言えるでしょう。乗り逃しもなく安心です。
グラン昼特急号は全便が2階建てのバスで運行されます。車両自体もスカニア製の新型に置き換えられているので快適です。
車内はご覧の通り。1階建てのバスと比べて荷物棚が狭いので、大きい荷物は事前に預ける方がオススメです。
USBも付いているので、ケーブルさえあればスマホも充電できます。バッテリー切れの不安がないのはいいですね。
そうこうしているうちに新宿駅を出発。甲州街道を西に進みます。
初台南料金所から東名へ。
神奈川県内では、東名江田、東名大和、東名厚木などに停車します。東名江田はあざみ野駅(東急田園都市線、横浜市営地下鉄ブルーライン)、東名大和と東名厚木はそれぞれ大和駅(小田急江ノ島線・相鉄本線)、愛甲石田駅(小田急小田原線)から徒歩圏内にあるため、途中から乗車される方もいらっしゃいます。
静岡県に入り、足柄SAで最初の休憩。晴れている日は富士山がよく見えます。
SA自体の規模もさることながら、静岡方面からは東名と新東名の合流地点にあたるため、他の高速バスの姿もよく見かけます。下車する際は、元のバスを見失わないようご注意を。
20分ほどの休憩ののち、出発。御殿場プレミアムアウトレットを横目に、バスは新東名へ。ここからは前述の通り2021年に変更された新ルートです。
東名を経由していた頃は、東名富士・東名静岡・東名浜松に停車していたため、毎回高速を降りてバス停に寄る煩わしさがありました。ルート変更により静岡県での停留場は東名御殿場のみとなったため、新東名に入ってからはなかなか快適です。
足柄SAから2時間ほど走って愛知県に入り、道の駅もっくる新城に到着。2回目の休憩・乗務員交替となります。東京発の場合、東名御殿場までのバス停では降車できないのですが、もっくる新城では乗車・降車共に可能です。
奥三河から東京・大阪に乗り換えなしで移動できる、というのはいいですね。
名古屋への高速バスもあるため、三大都市圏に安くアクセスできる街として、これから人気が出るかもしれません。
東京と大阪を結ぶグラン昼特急号。道の駅もっくる新城でちょうど中間地点となります。道の駅と付近にある長篠古戦場の様子は後編で。