2020.12.24 エンジニアリングは人を感動させられる? 技術で”魅せる”なばなの里のイルミネーション
愛知県の県境付近にある、三重県桑名市の長島町。伊勢湾岸自動車道に面し、「ナガシマリゾート」という全国3位のテーマパークがある町として知られています。その一角を構成する施設に「なばなの里」という植物園があるのですが、実はここ、日本屈指のイルミネーションの名所というのをご存知でしょうか。その人気を下支えしているのは、ずばり技術力の高さ。文字通り「流れるような」光の操作は、一度見たら忘れられません。
今回は、10月から5月まで行われている「なばなの里」のイルミネーションを、動画も交えてご紹介します!
他と一線を画する技術力が見所。広告などで目にする「光のトンネル」も

まずはなばなの里の最寄駅、近鉄長島駅へ。JR長島駅も隣接しているため、JR・近鉄両方で来ることができます。名古屋駅からの所要時間は20分程度です。また、中部国際空港から長島温泉経由で乗り継げるバスも用意されています(詳細はこちら)。

駅前のロータリーからなばなの里行きのバスに乗ります。なばなの里は、通常は桑名駅からバスが出ているのですが、イルミネーションの時期は混雑のためか、より近くにある長島駅からのバスが用意されます。駅前の飾りも、雰囲気を盛り上げてくれますね。

なばなの里入口に到着しました。既に手の込んだイルミネーションが。バス停から少し歩いて、なばなの里の入園ゲートへ向かいます。

なばなの里は料金設定が少々変則的で、入場料に園内で使える1000円分のクーポンが含まれています。イルミネーション期間中は2300円ですが、クーポンを入れて割高感を抑えているあたりが、上手くできています。

クーポンは園内にある数カ所のレストラン、屋台、お土産屋で使うことができます。料理のジャンルも豊富でお土産としても使えるので、使い道がないということが起こらないような配慮がされています。あと、遊園地の施設としては園内のお店の値段が控えめなのも見逃せません。

入場ゲートの先には撮影コーナーも。大抵は何かしらのアニバーサリーがあるので、いつ行っても絵になります。

まずは園地のイルミネーションから。シーズン外は花が植わっている場所を利用しています。これはこれで見応えがありますが、まだまだ序の口です。

クリスマスシーズンなどは、多くの人で賑わいます。みなさま思い思いに写真を撮るなり、明かりを楽しんでいました。

光に彩られた木々の間を進んで…。

中央の池に到着。毎年行われている定番の水上イルミネーション「光の大河」です。LEDの色や発光タイミングを調整して、文字通り流れるような演出を見せてくれます。現地に行ったら必ず撮りたい、絶好の撮影スポットと言えそうです。動画もご用意しましたので、よろしければどうぞ。
いかがでしたでしょうか。光の強さとか、通った後のキラキラ感とか、相当な技術がないとできない演出を、園内あちこちで見ることができます。動画では建物の下部に滝のようなものが見えますが、なんとこちらもLEDの演出です。中京工業地帯の技術に裏打ちされた優れた表現力が、演出から垣間見えます。

さらに園内を奥に進みます。左上に見えるのは「アイランド富士」という可動式展望台で、地上で乗った後、高さ45メートルまで上昇するという全国的にも珍しいタイプ。昼は大パノラマ、夜は眼下に広がるイルミネーションを見ることができます。

続いてやってきました、光のトンネル「華回廊」。広告などでもよく取り上げられるので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

光が動いたりする演出こそないものの、圧倒的な密度の電球には目を見張ります。ただ高密度なだけでなく、密度に濃淡をつけて光線のように見せている表現力もポイントが高いですね。最近では他のテーマパークでも似たような演出を時々見かけます。

ちなみに近くで見たときの電球はこんな感じ。一見無作為に配置しているようですが、よく見ると密度に濃淡があります。この小さい電球を積み重ねてトンネルの演出ができている訳で、細部まで手を抜かずに作り込まれている職人芸を実感します。
光のトンネルを抜けると、いよいよ園内最大の演出を見ることができます。
毎年変わる立体演出は驚愕の一言。季節によっては夜の花畑と一緒に楽しむのもオススメ
「なばなの里」のイルミネーションは、「光のトンネル」のような定番の演出と、その年しか見られない特別な演出の2本立てで構成されています。知名度が高いのは定番が多いのですが、一番力が入っているのは、実は特別演出の方。立体的なセットにLED電球を敷き詰めて動画として演出するという、非常に手の込んだ仕掛けを見ることができます。今回は、2017年と2019年の様子を動画でご用意しました。
まずは2017年。前年に熊本県で大きな地震があり、応援企画として他の地域でくまモンを見る機会が多くなっていた頃です。初めて見たとき「こんな演出があるのか!」と魂が吹き飛ばされるような衝撃を受け、以降なばなの里のリピーターになった思い出があります。
続いては2019年の演出。春に訪れたためか、気のせいか春っぽい感じがします。もしかしたら、季節によって演出の変化とかあるかもしれません…と思いきや、2019年は元々「さくら」というテーマで行われたようです。ちなみに園内のイルミネーションは時期によって一部色が変化します。冬と春、2回に分けて訪れて違いを楽しむのも良いかもしれないですね。


時期によっては、夜の植物鑑賞も一緒に楽しめます。写真のチューリップ畑が見られるのは3〜4月くらいです。

帰りは緑に彩られたトンネルを通って入り口へ。

出口付近で、入場時についてきたグルメクーポンを使ってみました。写真の松坂牛肉まんは1個500円。高級食材を手軽に味わえるのがいいですね。

その他にも伊勢うどんなど、三重県のご当地グルメをいくつか見ることができます。なばなの里は愛知県と三重県の県境付近にありますが、あえて三重県に寄せているのもポイントが高いですね。三重県も行けば行くほど魅力の深まる県なので、機会がありましたらぜひ。

帰りはバスで元の近鉄長島駅へ。お疲れ様でした〜。
今回は、日本屈指のイルミネーションが楽しめる、なばなの里をご紹介しました。規模の大きいもの、有名なものは数あれど、エンジニアリングで感動させてくるイルミネーションというのは全国でも珍しいのではないでしょうか。鉄道の他に、中部国際空港から乗り継ぎ1回でアクセスできるバスも用意されていますので、中京圏にお立ち寄りの際は、行き先として検討してみてはいかがでしょうか。
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