2021.02.25 1日350円で乗り放題!「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」で行く下町散策(押上編)

下町で使える1日あたり350円のフリーパス「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」。浅草から「すみだリバーウォーク」を経由して東京ソラマチに着いた前回に続き、押上編として東京スカイツリーの周辺の街並みをお送りします。
2012年の開業までは、吾妻橋の東に位置する、どちらかといえば地味な下町だった押上界隈。この10年で、新旧の施設が入り乱れる刺激的な街へと変化しました。そんな押上の魅力を、今回は実際に歩いてみた路上の風景とセットでお送りします!
営業開始は午前1時!? 朝食にオススメの300円激安カレー「キクヤ食堂」

浅草からすみだリバーウォークを経由して、東京ソラマチの西側にやってきました。「ハナミ坂」と名付けられたスペースには、梅が1本。

角度次第では、東京スカイツリーと梅の取り合わせも撮れます。桜じゃなくて梅を選んでいるのがなかなかのセンスです。古代日本のお花見は梅がメインだったらしいですね。

ここから東京ソラマチに入っていくと一般的な観光ガイドっぽくなりますが、今回は周辺を中心に紹介するので省略します。線路の反対側に抜けるため、奥に見えるとうきょうスカイツリー駅(旧名:業平橋駅)へ。

写真には収まっていないのですが、左側に道路がありますので、ガード下をくぐります。

南側はキレイに改装されたとうきょうスカイツリー駅ですが、一方の北側は以前の下町の雰囲気が漂います。中央の建物が今回ご紹介するお店「キクヤ食堂」です。

東京スカイツリー駅徒歩2分とは思えない、強烈な昭和感。

最大の特徴は、なんと午前1時〜12時に開いているという、驚愕の営業時間。今はコロナで深夜営業ができないので5時〜12時です。夕方も営業することがあるようですが、そちらは不定期らしいので、午前中の訪問がオススメ。

店内に入ると、高度成長期の下町を思わせるような、懐かしい内装に出会えます。左上にあるテレビの内容も70年〜80年代くらいのドラマを映していて、雰囲気作りに一役買っています。

壁に貼られた、数々のメニュー。近くにタクシーの営業所があるため、運転手の憩いの場にもなっているようです。今回は一番の人気メニュー「カレーライス」(税込300円、大盛り400円)をオーダーしました。

ベットボトル入りの水の前に置かれた、熱々のカレー。早速いただきます。

300円と安価ながら、野菜が惜しげもなく使われた、家庭のカレーを思わせる見た目です。味は結構スパイスが効いていて辛め。スパイスに関してはカレールウではなく独自に調合しているところも、人気の秘密かもしれません。


安いだけでなく、独自の強みを持った「キクヤ食堂」のカレー。お店の内装も含めて唯一無二の価値を持った下町の味を堪能させていただきました。朝カレーならイチオシのお店です。
博物館に梅の名所も。東京スカイツリータウンの周辺を散策

お腹も満たされたところで、東京スカイツリータウンの周辺を探索してみましょう。まずは目の前を流れる北十間川。江戸時代に開削された運河で、明暦の大火後の本所開拓の一環として行われました。東京スカイツリー建設の際に整備され、現在は訪れる人の憩いの場になっています。

東京ソラマチの西側にはとうきょうスカイツリー駅がありましたが、東側には東京メトロ半蔵門線、東武鉄道、京成電鉄の押上駅があります。旧業平橋駅のとうきょうスカイツリー駅と半蔵門線に直通している押上駅は本来は別の駅ですが、便宜上同一の駅として扱われています。

また、押上駅の前のロータリーはバスの発着所でもあり、都営バスのほか、墨田区のコミュニティバス「すみだ百景」に乗ることができます。3路線すべてが停車し、「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」で乗り放題なため、拠点として利用する機会も多いのではないでしょうか。

ここからは、少し距離のあるスポットを紹介していきましょう。まずは花王ミュージアム。1923年に操業開始した東京工場に併設された企業博物館です。実は、1902年にできた最初の請地工場も現在の曳舟駅周辺にあるという、墨田区との繋がりが深い企業だったりします。アクセス自体は東武亀戸線の小村井駅が最寄りですが、押上駅からも徒歩圏内です。見学は完全予約制ですが、現在はコロナの影響で休止中とのこと。残念。

代わりと言ってはなんですが、花王ミュージアムの裏手にある梅の名所を紹介しましょう。小村井香取神社という小さな神社ながら、梅の美しさで有名なスポットです。

入場は無料で、スケール的には小粒なのですが、京都の城南宮を思わせる梅の仕上がりが素敵です。訪れたときには満開までもう少しでした。


もし近くを通りかかった際は、足を止めて少し早めの春を体感してみてはいかがでしょうか。

続いては東京スカイツリーの南西に位置する「たばこと塩の博物館」。2015年に渋谷から移転した。JTが運営する博物館です。「台東・墨田東京下町きっぷ」を持っていれば無料で入場できます。

館内には、移転前の施設のミニチュアも。建物を見る限り、移転で特にスケールダウンとかはなさそうです。

2Fは特別展示室と塩に関する展示があります。特別展示の方はなかなか質の良い展示をしていることが多いのでイベントカレンダーをチェックしてから訪れると良いかもしれません。塩の展示の方は塩に関する様々なエピソードとセットで塩の科学的効用などを紹介しています。わざわざ常設展示で塩を紹介しているのも、かつてJTが塩を専売していた頃の名残でしょうか。

3階に来ると、いよいよJTの本業・たばこに関する展示をワンフロア丸ごと使って紹介しています。たばこの歴史や、世界の珍しい喫煙具なども展示していますので、ノンスモーカーでも一見の価値ありです。ちなみに、かつて江戸時代に主流だった「刻みタバコ」ですが、今でもJTで販売していたりします(詳細はこちら)。近年タバコに関する風当たりがさらに強くなっていますが、伝統を散逸させない姿勢というのはいいですね。

ここまで2つのスポットを紹介して、東京スカイツリーまで戻ってきました。最後に東京ソラマチ内にある博物館をご紹介します。

東京ソラマチ9階にある「郵政博物館」です。2014年に東京・大手町から移転しました。入場料は300円で、「台東・墨田東京下町きっぷ」を持っていると記念品がもらえます。

展示内容は郵政中心ですが、少しだけ電信に関する展示もあります。移転前の目玉でもあった、1862年に榎本武揚が持ち帰ったモールス電信機も展示されています。結構な文化財のはずですが、端っこの方にひっそりと置いてあるのがちょっと残念。


その他の常設展示は、昔の郵便箱や、世界の切手の展示など。特に切手の方は、きちんとスペースを取って展示しています。その分常設展示のウェートが小さい気もしますが。

常設展示の他、特別展示も年数回ありますので、フリーパスをお持ちでしたら一度訪れてみてはいかがでしょうか。

そろそろ押上駅を後にして、次の目的地へ。ちなみに東京ソラマチ5階「産業観光プラザ すみだ まち処」は観光情報も扱っていますので、もし情報が不測な場合はそちらに立ち寄るのもオススメです。
今回は、東京スカイツリーの街・押上を紹介しました。スカイツリーができて9年。変わった部分も変わっていない部分もあるこの街の魅力は、実際に歩いてみるとより実感できます。コミュニティバスの拠点でもありますので、立ち寄った際はいろいろ探索してみると、新たな発見があるかもしれません。
次回は東京スカイツリーから南へ。墨田区最大の繁華街・錦糸町の魅力をお送りします!
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