2021.04.02 1日350円で乗り放題!「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」で行く下町散策(曳舟編)
下町で使える1日あたり350円のフリーパス「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」。今回は東京スカイツリーから一駅北に位置する曳舟駅からスタートして、隅田川沿いを散策するルートをご紹介します。春は桜で有名な隅田川。お花見の気分を盛り上げてくれるお団子や桜餅の名店も存在する、隅田川西岸の様子をお送りします!
言問団子に長命寺の桜餅。江戸時代からの桜の名所・隅田川
前回の亀戸駅から東武亀戸線に乗って、再び曳舟駅に戻ってきました。今回はこの駅からスタートします。
かつては東武伊勢崎線・亀戸線との乗り換え以外あまり特徴のなかった曳舟駅ですが、現在はニュータウンとして急速に開発が進んでいます。駅ナカもご覧の通り綺麗な作りに。
東武曳舟駅西口。浅草駅と半蔵門線からの電車が乗り入れるため、線路上を特急リバティを初め様々な列車が通過します。
また、曳舟駅は京成押上線の駅も近くにあり、東武曳舟駅東口から徒歩2〜3分の場所にあります。京成線の方は都営浅草線に乗り入れており、羽田空港と成田空港両方のアクセス路線というメリットがあります。地下鉄に直通している私鉄が2本走っているのが、曳舟のニュータウン化の一因かもしれないですね。
それでは、東武曳舟駅西口から隅田川方面へ。数分歩くと国道6号線(水戸街道)に出ます。浅草から言問橋を通って葛飾区方面に向かう道路で、終点は仙台という常磐道を一般道にしたような長距離道でもあります。
国道6号を横断して、鳩の街通り商店街へ。
東京スカイツリーから1km強の立地ながら、懐かしさを感じさせる昔ながらの商店街といった佇まいです。
道端にゴミなどはなく、綺麗に管理されているのですが、営業しているお店はあまり多くないようです。商店街の方もテナント対策に力を入れているようですので、そのうち新しいお店がお目見えするかもしれないですね。
隅田川側の商店街入り口付近。区画が独特なのが印象に残りました。こういう見慣れない建て割りは何かしら歴史的背景があることが多いのですが、果たして。
商店街を出ると、目の前には首都高速6号向島線の入り口が。隅田川に並行して走っている首都高の主要道路の一つですね。今度は写真の道を左に進みます。
この辺りの道は墨田区のコミュニティバス「すみだ百景」も走っています。ただし押上から鐘ヶ淵の辺りまで北上して南下するという、遠回りなルートを通りますので、徒歩の方が早いことも多いです。使えそうであれば。
しばらく歩くと、川沿いに出られる交差点があります。この辺が本日の目的地です。
交差点沿いの道しるべ。「隅田川七福神めぐり」という、川沿いでできるお手軽な巡拝スポットの紹介も。
隅田川といえば江戸時代以来の桜の名所として知られ、古くからお花見用のお店も多く営業していました。そこで、ここからは花より団子・・・ということで、団子のお店と桜餅のお店をご紹介します。
まずは1軒目。幕末より隅田川沿いで営業を続ける「言問団子」。お花見の季節はもちろん、年中を通して隅田川に来た人に愛され続ける名店です。
外観は、一昔前に建てられたと思しきコンクリート造。今建て替えたら、現代風の和モダンな感じになりそうですね。
売り場の様子。お団子だけに、テイクアウトの需要も大きそうな印象が。もちろん感染対策中です。
窓側の席はちょうどいい感じに西日が指していて、いい写真が取れそうな感じ。
スタンダードな団子3種盛り(税込720円)を注文。お茶はサービスです。
お団子は小豆餡・白餡・味噌餡が使われていて、3種類それぞれ製法が異なるというこだわりようです。一つ一つ味わっていただきます。
昼下がりの午後、団子を食べながらまったりするひと時っていいですね。スカイツリー周辺と比べると混雑も少ない・・・ような気がします。
古いお店らしく、店内には言問団子の歴史を紹介しているスペースも。
明治時代の外観。時代劇に出てきそうな佇まいです。
その他、お店のすぐ外に船着場があり、屋形船が運行しています。お花見や花火の時期などは人気が出そうですね。
一休みしたら次のお店へ。続いてご紹介するのは言問団子から50mほどの距離にある「長命寺桜もち」。こちらは言問団子よりも歴史が古く、1717年創業という300年超の老舗。同じ江戸時代でも150年の差があるという事実に、江戸時代って長かったんだなと実感します。
お店のお品書き。1個から注文可能です。ちなみにイートインとテイクアウトでは値段が異なります。
今回はイートインにしました。煎茶付きで税込350円。
やや酸味のある葉っぱと生地の中には、円柱状の餡が。時間が経つと硬くなるのでなるべく早めにいただきましょう。味は、甘味がさほど強くなく、いかにも昔風の和菓子といった感じ。酸味の方が印象に残りました。
ちなみにメニュー名にも入っている「長命寺」はお店の裏手にあります。隅田川の東岸は江戸時代は町外れ的な趣が強かったらしく、古い神社なども多く残っています。散策してみると新たな歴史の一面に出会えるかもしれないですね。
ここからは、隅田川沿岸の桜を何枚かご紹介していきましょう。
撮影時はやや散り始めでしたが、そこそこ見られる写真が撮れたかなと思います。photoshopの力のような気もしますが。補正万歳。
人気の観光スポットでもあり、水上バスの姿も良く見かけます。
訪れた日は見頃を過ぎていたためか、さほど混雑していませんでした。桜は晴れの日に撮るに限りますね。
そのまま歩くと隅田公園内に入り、最後は以前ご紹介したすみだリバーウォークの辺りで終点となります。公園内もそこそこ綺麗なので、1枚。
桜とスカイツリー。もう少し良いアングルがありそうですが妥協。
隅田川沿いを通る散策路は、やはり春の時期が一番絵になると思います。天気の良い日は、気軽に歩いてみてはいかがでしょうか。
今回は、曳舟駅から隅田川にかけて、桜を中心にご紹介しました。お花見用の名店や神社仏閣などもあり、歴史散歩としても、和菓子巡りとしても使えるルートかと思います。さらに気になる方は、事前に歴史を調べてみるとより楽しめるかもしれません。
次回は曳舟から一駅北に位置する、東向島駅の様子をお送りします!