2021.03.12 1日350円で乗り放題!「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」で行く下町散策(亀戸編)
下町で使える1日あたり350円のフリーパス「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」。今回は押上駅から東武鉄道に乗って、亀戸へ。亀戸水神・亀戸天神などの門前町として栄えた他、庶民グルメの一大スポットとしても知られる亀戸の魅力を、町歩きからご紹介します!
元は主要路線だった? 浅草・東京スカイツリーと亀戸を結ぶ東武亀戸線
まずは本日の起点・東京スカイツリー駅へ。東京スカイツリーの西側に位置します。東側の押上駅からも特に支障はありませんので、この辺はお好みで。
一駅乗って、曳舟駅で東武亀戸線に乗り換えます。
終点の亀戸駅までは7分。
東武亀戸線は、3.3kmという短い距離ながら、昔は両国駅にも乗り入れていた主要路線だったため、複線になっています。
電車はワンマンの短編成ながら日中でも1時間に6本運行しており、利便性はなかなか。台東・墨田東京下町周遊きっぷを使えば乗り放題です。
東武亀戸駅に到着しました。台東・墨田東京下町周遊きっぷを使用している場合、自動改札は通れないので、駅員さんに見せて改札を開けてもらいましょう。
短いながらも、都心にいながらにしてローカル感を体験できる、東武亀戸線。亀戸に向かう際は、オススメの路線です。
古くから門前町として栄えた亀戸。藤が有名な亀戸天神は実は梅の名所でもあった?
亀戸駅前のようす。錦糸町とならぶ都バスのターミナルでもあり、ここからお台場に行く路線なども。
亀戸駅前のメインストリートは、休日は歩行者天国になります。有名なスポットは駅の北側に集中しているので、歩行者天国を北へ。
歩行者天国の端まで行くと、亀戸梅屋敷があります。元々亀戸は梅の名所として知られ、梅屋敷ももう少し北のほうにあったのですが、1910年の洪水で梅が枯れてしまい、廃園となりました。現在の梅屋敷は2013年に商業施設としてオープンしています。
館内はお土産や寄席などのほか、江戸切子の紹介スペースも。左にあるのは梅屋敷を描いた歌川広重の浮世絵ですね。
ここからは、亀戸周辺の代表的な神社を紹介していきましょう。まずは亀戸駅の北東に位置する亀戸水神。住宅街の中の交差点にあり、梅屋敷からは東に6〜7分程度です。
亀戸天神社とは名前が似ていますが別の神社で、一説には16世紀の亀戸開村の際に建てられたと言われています。東京大空襲で被害を被りましたが、1960年に再建されました。
最寄り駅は東武亀戸線の亀戸水神駅ですが、亀戸駅からも徒歩圏内ですので、他の神社とセットで回っても良いでしょう。
蔵前橋通りを戻って西へ。次に見えてくるのが亀戸香取神社。スポーツの神様として知られています。
入り口の鳥居から神社までは参道があります。結構長めの立派な作りです。
途中には、写真のようなレトロ感のあるお店も。
亀戸香取神社は、亀戸の神社の中でも最も創建が古い部類に入り、由緒は天智天皇の頃にまで遡ります。創建者は藤原鎌足と言われており、教科書でもおなじみの大化の改新コンビですね。
本殿横の垂れ幕。スポーツの神様だけに、切実な感じが伝わってきます。
最近寄贈された「勝石」。創建の時の故事にちなんで設置されたそうです。
境内には、亀戸名物の亀戸大根の碑も。ちゃんと大根の形をしています。
アスリートもよく訪れると言われる亀戸香取神社。何か勝負事をする前は、訪れてみてもいいかも?
続いて訪れたのは、亀戸を代表する神社・亀戸天神社。菅原道真の子孫が江戸時代に創建したと言われています。こちらは学問の神様だけに、受験生に人気がありますね。
亀戸天神といえば藤が有名なのですが、梅も多く植えられています。見頃は2〜3月で、咲きぶりはなかなかのもの。何枚かご紹介していきましょう。
浮世絵にも描かれている太鼓橋。
本殿の横には、受験生が懸けた絵馬が。梅の時期はちょうど受験シーズンだけに数も多いのかも。
見頃の土日は多くの観光客で賑わいますが、これでも藤の時期よりはマシな感じ。コロナが収まったら、海外からもいらっしゃいそうですね。
梅の時期になると現れるのがメジロ。花の蜜を求めて梅を物色しているのがよく見られます。
本来の名物である藤棚も、梅の時期はお休みの模様。
藤の見頃になると、目の前の道を埋め尽くすくらい人が押し寄せます。2020年の藤まつりは中止になりましたが、果たして今年はどうなるのでしょうか。
梅をアップで撮るのって結構難しいですよね。特に絵になるカットにしようと思うと苦労します。
好天の中、なかなか良い写真を撮ることができました。
藤だけでなく梅の名所でもある、亀戸天神。2〜3月の方が混みにくいので、気になる方はカメラ片手にいかがでしょうか。
その他、亀戸天神を語る上で外せないのが、「船橋屋」の葛餅。何店舗かありますが、亀戸が本店になります。発酵食品でもあり、最近は通販も行うなど人気も出ていますで、気になる方はwebサイトをどうぞ。
餃子にメガ盛りチャーハン、200円弁当。亀戸は大衆向けグルメの聖地だった
さてここからは、亀戸最大の楽しみ・グルメについてご紹介していきましょう。まずは下町一の餃子専門店「亀戸餃子」。両国、錦糸町などにも支店がありますが、その名の通り亀戸が本店となります。場所はメインストリートから少し入った狭めの路地。
ランチや夕方は、行列ができていることも珍しくない亀戸餃子。テイクアウトもやっていて、30個や50個のまとめ買いをする方も多いです。
席に着くと、注文を聞く前に餃子が運ばれてきます。それもそのはず、亀戸餃子のメニューは「餃子 270円」のみ。たった一つのメニューを徹底的に磨き上げているのが特徴です。お皿には辛子が乗った状態で出てきますので、お好みでタレをつけていただきます。
他の焼き餃子と比べると食感に特徴があり、野菜に独特の歯応えがあって食べ応えがあります。野菜が新鮮だから・・・でしょうか。ハマる人はハマりそうな味です。
ちなみに2皿までは頼まなくても運ばれてくるので、お会計の最低価格は540円になります。3皿目以降はお店の方に勧められるか、こちらからオーダーしましょう。
餃子とは別に、老酒(150円)もオーダー。料理は餃子のみですがお酒はそれなりの数があり、他ではあまり見ない種類のお酒もあります。メニューが餃子なだけに、お酒と会話が弾みそうです。
老酒と餃子2皿のセットで税込690円。餃子は高めですがお酒が安めなため、総額で見ると妥当な感じですね。
人気店ではありますが常に混んでいるわけではないため、時間帯を選べばゆっくり過ごすこともできます。亀戸に立ち寄った際は、一度味わっておきたい名店です。
続いては亀戸名物、メガ盛りグルメを紹介します。まずはチャーハンから。亀戸駅から南に徒歩数分の「ラーメンya」へ。
比較的狭めの店内に入ると、目に飛び込んでくるのは壁に貼られた大盛りのチャーハン。今回は1日8食限定の「オムチャーハン大盛り」(1,200円)に挑戦しました。
待つこと十数分。合計1.2kgの特大オムチャーハンが姿を現しました。ライスだけで1kg、オムレツは卵を5個使っているとのこと。
ケチャップを適量かけて、いただきます。ちなみにチャーハンにはスープも付いてきます。味はラーメンのスープに似ていますかね。
ご飯は普通のチャーハンと比べて赤身がかっていますが、オムチャーハンの場合ケチャップを使用しているそうで、その分塩分を3割ほど控えているのことです。よって、味としてはチャーハンとオムライスの中間くらいな感じです。
食べてもなかなか減らない、大盛りオムチャーハン。荒川の光栄軒に匹敵するボリュームのチャーハンをJR・東武沿線で味わえるのはいいですね。
1.2kgも問題なく完食。食べ飽きないギリギリの量が人気の秘密かもしれません。もちろん味もかなりの水準ですが。
最後に紹介するのは、テレビなどでも度々取り上げられる激安弁当屋「キッチン DIVE」京葉道路沿いに位置する24時間営業のお店で、衝撃の200円弁当で知られています。
しかし200円弁当はあまりにも人気すぎて、売り切れも多いのが悩みどころ。訪問した時も売り切れで、300円弁当を買って帰りました。
300円でもアジフライありコロッケありと、なかなかのボリューム。サラダは個々人でご用意ください。
しかし、本当に人気なのは激安弁当ではなく、メガ盛り弁当の方なのだそう。写真の1kgおにぎりなどは序の口です。
焼きそばも500円とリーズナブルながらすごいボリューム。
2,800円のステーキうな重弁当。これが飛ぶように売れるあたり、メガ盛りには人の心を惹きつける魔力のようなものがあるのかもしれません。
具がぎっしり入ったソーセージ弁当や天ぷら弁当をひとしきり眺めたのち、300円弁当を持ってお店を後にしました。はぁ〜目が幸せ。
帰りは再び亀戸線で曳舟へ。ごちそうさまでした〜。
古くからの門前町にして庶民グルメの聖地・亀戸。実は根強い人気のある老舗も多数あるのですが、長さの都合上、今回はカットした部分もあります。興味のある方は、さらなる情報集めをしつつ、ディープな亀戸散策に足を踏み出してみてはいかがでしょうか。
次回は曳舟に戻り、隅田川河川敷の様子をご紹介します!