2021.03.06 1日350円で乗り放題!「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」で行く下町散策(両国編)
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下町で使える1日あたり350円のフリーパス「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」。今回は錦糸町から東に移動して、下町文化の中心地の一つ・両国を散策します。大相撲が行われる両国国技館の地として有名ですが、それ以外にも様々な歴史が折り重なった街並みが魅力です。歩けば歩くほど新しい発見がある両国の魅力を、少しだけご紹介します!
国技館に博物館。ストーリー性を重視した商業施設も
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まずは前回のスタート地点・錦糸町駅北口から、墨田区のコミュニティバス「すみだ百景」に乗車します。押上から錦糸町→両国→吾妻橋→押上と一方通行で運行しているのが特徴で、都営両国駅までの所要時間は10分程度です。
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ちなみにすみだ百景のバスは、天井の一部が透明になっています。押上周辺では東京スカイツリーが見えるかも?
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バスに乗ること数分。まず見えてくるのが、緑町公園の敷地内にある「すみだ北斎美術館」。2016年に開館した、非常に特徴的な外観を持つ美術館です。
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中は常設展と企画展に分かれており、東京・ミュージアムぐるっとパスを持っていれば、常設展は無料で見ることができます。中には葛飾北斎の自宅を再現したスペースも。ちなみに左にいる女性は北斎の娘・応為で、彼女も浮世絵師でした。
常設展は30分もあれば見終わるくらいのスペースですが、時々展示替えがあります。一部の絵はデジタル展示しているので場所の割に展示数は多く、ぐるっとパスをお持ちの方は時々リピートしてみるのもオススメです。
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続いて訪れたのは江戸東京博物館。すみだ百景に乗った場合、博物館の裏手(都営両国駅)に着くため、上の写真は表側(国技館側)に出てから撮影しています。
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江戸東京博物館は、日本有数の来場者を誇る博物館で、江戸時代から現代までの東京を紹介するという性質上、海外からの観光客にも大変な人気があります。特徴的なのは、3階・4階が全て吹き抜けになっている点。隣が国技館という立地も相まって、土俵のようにも見えますね。
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吹き抜けの3階から、エスカレーターで常設展示室へと登っていきます。一昔前のSFのような見た目が、タイムトンネルを思わせます。
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建設にも桁違いの予算が組まれたためか内容も豪華で、館内に建物が丸ごと再現されているなど、気合の入った展示が見られます。江戸東京博物館の紹介をするとそれだけで1本記事が書けるレベルなので、詳しくはまたの機会に。常設展だけでも十分な量があり、東京・ミュージアムぐるっとパスを持っていれば無料で見られます。
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両国国技館の横を通って、JR両国駅方面へ。振り返って1枚。
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JR両国駅前。こちらにもすみだ百景のバスが停車しますので、江戸東京博物館が後回しならこちらで降りるのも手です。
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駅の隣には、2016年に開業したJR東日本の商業施設「江戸NOREN」があります。「江戸の食を楽しむ」とテーマとしたストーリー性を強く打ち出した施設で、中央に土俵があるというこだわりようです。
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テナントは、いずれも江戸に由来する料理のお店で、立て札で説明まで入っています。どのお店もジャンルが被らないように配置されているあたり、企画担当者はテナント集めに苦労したんじゃないかと思います。立て札付きなので入れ替える時も大変そうですが。
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また、駅併設ということで観光案内所としての役割もあり、「台東・墨田東京下町周遊きっぷ」も販売されています。施設内ですぐ使える特典もありますので、総武線ユーザーなら両国で買うのも一つの手です。
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駅の北側には、言わずと知れた相撲の聖地・両国国技館が。敷地内には相撲博物館もあり、平日と東京本場所中に開館しています(本場所中は大相撲の観覧券が必要。現在はコロナの影響で臨時休館中)。
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矢継ぎ早ですが、次の施設紹介へ。国技館の北に隣接する旧安田庭園は江戸時代の建造で、浜離宮恩賜庭園と同じく汐入回遊式庭園に属します。入場は無料で、小規模ながら雪吊りもある正統派の日本庭園です。
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また、敷地内には2018年に代々木から移転した刀剣博物館があります。
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日本刀専門の博物館は珍しく、外観も金属を思わせるようなシャープな作りです。
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1階はエントランスと、日本刀の基礎知識を紹介するコーナーがあり、展示室は3階になりますがそちらは撮影禁止です。最近はニトロプラスが展開するゲーム「刀剣乱舞」などの影響もあり、女性の来場者も増えているようです。東京・ミュージアムぐるっとパスで入場できますので、入館の際はぜひ。
以上が両国駅北側の紹介になります。これだけでも1日が終わりそうな量ですが、実はまだ見所が残っています。続いては南側の紹介へ。
江戸時代以来の史跡が多く残る、両国駅南側。散策にもおすすめ
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両国駅北側から南側へ。徒歩でも十分な距離ですがすみだ百景も使えますので、ダイヤが合うなら乗るのも一つの手です。
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まずは京葉道路沿いに位置する浄土宗の寺院「回向院」。明暦の大火で亡くなった方を供養するために建設されたのが始まりで、その後も安政地震の死者や無縁仏を受け入れるなど、供養と縁の深いお寺です。実は相撲とも関係が深く、かつて国技館が存在した場所でもあります。
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時代の流れか、現在は「法話カフェ」などのカジュアルなイベントもあり、気軽に入れるのもいいですね。
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「何と、法話カフェとな!? 時代も変わったのう・・・」
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続いては両国橋方面へ。回向院の隣にある「両国花火資料館」は木曜〜日曜に空いているという、珍しい営業形態の博物館です(7月・8月は毎日開館)。
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10分あれば見れるような小さいスペースながら、隅田川の花火の歴史を知るのにちょうど良いロケーションです。入場無料なのも嬉しいところ。
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ちなみに、両国橋の欄干も花火がモチーフだったりします。こういう細かいところにも、意味を持たせているわけですね。
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続いては、両国橋のたもとに位置する老舗「ももんじや」。1718年創業のお店で、山くじらと呼ばれた野生のイノシシ、今でいうジビエ料理を提供しています。結構な値段がする上に夜限定の営業のため今回は見送りましたが、食べログでもかなりの評価を得ている名店です。
ちなみにこの「ももんじや」という名前、某有名RPGに似た名前のモンスターがいたような。もしかして・・・元ネタ?
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引き返して次のスポットへ。少し路地に入ったところにあるのは、本所松坂町公園。吉良上野介の屋敷の敷地の一部を公園にしています。
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スペース的には非常にこじんまりとしていますが、像まで用意されていて、整備が行き届いています。赤穂事件の時はこの場所に討ち入りして泉岳寺の主君の墓まで移動しているので、よくよく考えると結構な距離を歩いていますね。全部徒歩で済ます当時の人にとっては朝飯前なのかもしれませんが。
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立て札だけが残る、囲碁の名門・本因坊家の屋敷跡。現在はマンションになっています。
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さらに少し歩くと、今度は公園内に勝海舟生誕の地が。両国駅の南側は様々な歴史が積み重なっているのが面白いですね。歴史好き、時代劇好きな方にはオススメのコースです。
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最後に回向院と並ぶ相撲ゆかりの地「野見宿禰神社」を紹介しておきましょう。明治時代に高砂部屋によって建てられた神社で、境内には歴代横綱の名前を刻んだ石碑もあります。
野見宿禰は相撲の始祖とされる人物で、垂仁天皇の代に当麻蹴速と勝負をしたことが相撲の始まりと言われています。ちなみに古代の相撲は現在とはルールが違い、土俵がない、蹴り技の比重が大きいなど総合格闘技のような感じだったらしいです。
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野見宿禰神社前からはバスに乗って、押上方面に向かうことができます。押上方面へはこの場所から乗るのが最速なため、散策ルートを決める時に考慮するとムダがないと思います。
博物館が多い北口と比べると、南口は歴史的史跡が多くあります。現存しないものが多いですが、歩いてみて当時の街並みに思いを馳せてみるのも良いかもしれません。
実はヘルシーなちゃんこ料理。ランチタイムなら1000円以下で済むのも魅力
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一通りスポットを紹介したので、両国のもう一つの顔「ちゃんこ料理」についても紹介しておきましょう。今回訪れたのは両国駅徒歩2分の「安美 両国総本店」。日高屋の2階に入っています。
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鍋料理の一種であるちゃんこ料理もコロナの影響が大きく、臨時休業している所もあるのですが、こちらのお店は逆風がありつつも営業しています。スーパーフード、ヘルシーという訴え方が今風ですね。
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伊勢ヶ濱部屋の味を再現したという「安美」。名前でピンと来た方もいらっしゃるでしょう。その名の通り、元関脇・安美錦関のお店です。
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鍋料理らしく、席は幕で仕切られた落ち着いた雰囲気。カウンターもあります。
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壁には相撲に関する資料・写真などがあり、雰囲気作りに一役買っています。
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中でも気になったのが「丼ビール」なる代物。一見ミスマッチなようでなかなか美味しいらしいです。
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テーブルには、料理に関するお願いが。あまり馴染みのない料理だけに、配慮が行き届いてますね。
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ランチメニューは、概ね1000円程度とリーズナブル。今回は肉ちゃんこ(税込990円)をオーダー。
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豪華版の「横綱ちゃんこ」(税込1100円)もありますので、リピートしたらこちらも頼んでみたいですね。
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あまり時間をかけずに料理が到着。鍋の方は、火が入るまで少し待ちます。ライスはおかわり自由です。
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付け合わせは3品あり、バラエティに富んでいます。
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程よく煮えてきました。そろそろいただきます。
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肉ちゃんこだけに、結構な量の豚肉が入っています。だしは塩味にしたのであっさり系です。ご飯が進みそう。ちなみに醤油味・味噌味も選べます。
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野菜は白菜などの根菜がメイン。鍋料理だけに、冬に食べたくなる味です。量も多くてヘルシーですね。ライスの量さえ調節すればいい感じの健康食かもしれません。
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結局ライスも2回ほどおかわりして、ごちそうさまでした。ヘルシーと言いつつ、糖質スキーな私。
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ちなみにGo To Eat食事券にも対応しており、1000円券を使うのにちょうどいい価格帯だったりします。再開されたらリピート待ったなしでしょう。ごちそうさまでした〜。
江戸時代から現代にかけて、形を変えながら進化し続ける街・両国。正直、1本の記事ではとても語り尽くせない、見所の多い街ですので、数回に分けて訪れてみるのもオススメです。
次回は、庶民的グルメの一大拠点にして伝統ある門前町・亀戸をご紹介します!
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