2021.01.31 おいしいホットペッパー生活(8)-昭和レトロを体現した純喫茶「伯爵」で味わう昔ながらのナポリタン-
ホットペッパーから予約できるお店を紹介するこの企画も8回目。今回は少し趣向を変えてカフェを紹介します。スターバックスをはじめとする外資系の参入によって、2000年台から急速に見る機会が増えた、街のチェーン店のカフェ。おしゃれな店が増えるのは嬉しいですが、逆に昔ながらの純喫茶系のお店はなかなか見当たらない、そうお嘆きの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回お送りする珈琲専門館「伯爵」は、内装からメニューまで、これでもかというほど昭和レトロを追求した作りが特徴です。一歩入れば、そこはタイムスリップしたような空間が広がります。コーヒーから軽食、店内の小物に至るまでコンセプトが徹底されている、令和に残る昭和喫茶の魅力をご紹介します!
※当記事は、「ホットペッパーグルメ」で予約可能かつポイントが使えるお店を紹介しています。予約サイトによって予約可能なお店は異なりますので、ご利用の際はご注意ください。
池袋と巣鴨に3店舗。かつての社交場としての雰囲気を残す純喫茶
珈琲専門館「伯爵」は東京都豊島区にお店を構えるカフェです。スターバックスやドトール、ベローチェといったチェーン店は回転率を重視したコーヒーショップとしての趣が強いですが、「伯爵」は昔のカフェの役割、いわゆる「空間を売る」喫茶店というコンセプトに特化しています。
お店は全て豊島区内にあり、全部で3店舗。まずは池袋駅北口近くにある池袋北口店。待ち合わせなどで利用された方も多いのでは?
池袋駅東口にもあり、松屋の2階に入っています。ちょっと目立たないので、気づかないと通り過ぎてしまうかも。
池袋駅の他には巣鴨駅にも。駅近の国道17号線沿いにあり、商店街の雰囲気によくマッチしています。今回は、池袋北口店、巣鴨店にお邪魔しました。まずは池袋北口店から。
午後8時まで頼めるモーニング。シャンデリアの下でくつろぐ池袋北口の昼下がり
前々回の記事でも紹介した、池袋駅北口。今回の最寄り駅になります。
北口の目の前にホテルが入っているビルがあり、お店は2階になります。本来は24時間営業ですが、今はコロナの影響で、午後8時閉店に。ちなみに池袋北口店には23:00-6:00に頼める隠しメニューのオムライスがあるのですが、そちらも提供中止になっています。
お店の入り口に貼られたメニュー紹介。モーニングは夜8時(閉店時間)まで頼めます。モーニングとは一体・・・。
お店の入り口。ふた昔前の「ゴージャス」を体現したような外観です。
中に入ると、シャンデリアがお出迎え。チェーン店ではなかなかできないですよね、こういう内装。
窓からは池袋西口の街並みが。ゆっくりと過ごしたくなります。
そして店内には、昔懐かしいテーブルタイプの筐体が。見た瞬間「インベーダーカフェ」という言葉が頭をよぎりました。昭和レトロを演出するツールとしては十分、といったところ。
今回注文したのはサンドイッチセット。税込690円。コーヒーはホットとアイスを選べます。単品で頼むと580円なので、実質110円でサンドイッチとサラダが付いてきます。コーヒーが高くてセットが安いという値付けは、ルノアールのモーニングセットに近い感じです。
サンドイッチは意外と具沢山で、少食の方ならランチでも十分通用します。値段だけ見れば街の定食屋と同じくらいですが、何より丁寧に設えた空間でゆっくりと時を過ごせるのが、一番のメリットですね。
コーヒーにミルクを並々と注いで、ほっと一息。思わず長居してしまいました。
ちなみに砂糖は、写真のようなおしゃれな器に入っています。
こちらは塩なので、コーヒーに振りかけないようご注意ください。サンドイッチと一緒に来るので、一度間違えたことが(涙)。
店内の空気をひとしきり堪能してから、お店を後にしました。ごちそうさまでした〜。
お店の前に広がる、池袋駅北口の街並み。午後も頑張れそうです。
おばあちゃんの原宿「巣鴨駅」徒歩2分のカフェ。昭和の洋食感溢れるナポリタンを堪能する
続いては巣鴨店の方を紹介します。最寄りの巣鴨店からは千石方面に徒歩2分。
「おばあちゃんの原宿」として知られる巣鴨地蔵通りを擁するためか、古めのお店も多い巣鴨駅周辺。お店の外観も商店街の雰囲気によくマッチしています。
店頭のメニュー紹介。残念ながら、巣鴨店のモーニングは14時までです。ランチとしては十分ですが。よくよく見ると、ホットペッパーで予約できる旨もちゃんと書かれていますね。
巣鴨の「伯爵」は年齢層に特徴があり、比較的年配の方の利用が多いイメージがあります。昭和風の純喫茶で世間話をする、というのもなかなか贅沢な時間です。中に入ってみましょう。
内装はご覧の通り。21世紀型のスマートなカフェとは一線を画しつつ、温かみのある空間です。
池袋北口店で見かけたテーブル筐体ですが、こちらにも置かれています。
椅子もなかなか凝っています。お店によっては回転率とコストの面から長居しづらい椅子にすることもありますが、伯爵の椅子は長時間座っていても疲れにくそうです。
今回のお目当て、「昔ながらのナポリタン」を注文。コーヒーはアイスコーヒーに。サラダも付いて税込950円です。もちろんホットペッパーのポイント払い。
先にコーヒーが来ましたが、なんと金属製の器。ゴージャス感が半端ないですね。先程のテーブル筐体といい、ひとつひとつの要素が「昭和レトロ」「ゴージャス」というコンセプトで一貫しているのには思わず脱帽です。
カフェの価値はメニューと空間の両方にあるんだなあ、と思いつつコーヒーを味わいます。
しばらく待つと、ナポリタンが来ました。いかにも、昔の洋食店でショーウィンドウにあったような感じの盛り付けが最高です。
店内の説明曰く、レシピも独自製法だそう。チーズとタバスコはかけ放題ですが、適量にした方が良さそうです。
味の方は、美味しいながらも懐かしい感じがします。しかし、外食業界のレシピは日々進化しているので、おそらく「昭和の感じ」を残しつつ、現在に合わせて改良していると思います。変わっていないように見えて、みなさん努力をしているのではないでしょうか。
その他昭和から変わった点としては、分煙が徹底されたことも挙げられます。口コミを見る限り、最近まで分煙がされてなかったそうですが、今はタバコの煙を気にせずくつろげるようになりました。変えるべきところはちゃんと令和しているのがいいですね。良い時間を過ごせました。
池袋と巣鴨の2店舗を紹介した「珈琲専門館 伯爵」いかがだったでしょうか。チェーン店に押されて純喫茶が少なくなっている今、長居できる雰囲気の良い喫茶店として十二分にオススメできると思います。気になった方はホットペッパーから予約を入れてみて、令和に残る「昭和レトロ」を体感してみてはいかがでしょうか。