2019.10.02 北海道2,000kmの旅(2) -線路の尽きる場所。旅情あふれる日本最北の駅・稚内駅を歩く-
前回は、新千歳から日本海オロロンラインを経由して、稚内までのドライブをご紹介しました。今回からは数回に分けて、最北の地・稚内の様子をお送りします。まずは日本最北の駅、稚内駅へ。「日本最北の」という枕詞にふさわしい、旅情感のある駅構えが魅力です。
日本最北の駅・稚内駅について
稚内駅はJR北海道が管理する宗谷本線の駅で、同線の終着駅でもあります。特筆すべきはその距離の長さで、札幌からは396km(東京-名古屋より遠いです)、函館駅からは703km(上野-新青森と同じくらいです)、そして枕崎駅からは3,099kmの場所に位置するという、最果てと呼ぶに相応しい立地となっています。今回は何点か写真でご紹介します。
まずは外観の様子。最近リニューアルされてきれいな駅舎になっています。
そばには駅ビル「キタカラ」も併設され、シネコンもテナントで入っています。札幌行きの高速バスターミナルも兼ねている施設です。
そして、上のレールが日本最北端の線路になります。かつてはサハリンへの連絡船があったため稚内港まで乗り入れていたのですが、現在は今の場所が最北端となっています。
ぶつ切りにされた線路を眺めていると、「来るところまで来たんだな」という感慨が湧いてきます。例えるなら山を登り切ったような、ここまで来てよかった、と思える瞬間です。
また、駅ナカにも「最北端の線路」という標識があります。こちらは現在営業中の線路ですね。
ホームの様子。線路一つだけのとてもシンプルな駅です。1日わずか7本しか列車の運行がない駅でもありますが、手入れは行き届いています。
たどり着いた人をお祝いするかのような、数々の標識。枕崎からここまで乗り通す強者もおそらくいるのでしょう。
そして、意外と札幌から離れていることに驚きます。札幌からは特急で5時間強を要しますが、左に見える案内を見るとそれも納得です。「道央にとって道東・道北は異国」という言葉の意味が何となく分かるような気がします。
外から撮った様子。1本しかない線路の先にある小さなホームが、旅情感を誘います。
最北の駅らしく記念品などもいろいろ買えますので、もし稚内に行く予定があればぜひ寄りたいですね。市街地の北にあり、アクセスも良好です。
次回はいよいよ稚内市内の様子をご紹介します。知られざる沿岸警備の歴史や、一度見たら忘れられない建造物、などなど。ご期待ください!