2019.12.25 北海道2,000kmの旅(8) -圧倒的終末感。野付半島で世界の終わりを体感する-
前回は、世界遺産・知床半島をご紹介しました。今回は、いよいよ道東旅行のハイライト、野付半島のトドワラをお送りします。日本の最果てであり、世界の終わりが体感できる場所でもある、野付半島。夕暮れの写真とともにご紹介します!
第1回 新千歳から稚内までのドライブの様子はこちら
第2回 稚内駅の様子はこちら
第3回 宗谷岬の様子はこちら
第4回 宗谷丘陵と紋別市内までのドライブ
第5回 紋別市内で見る北海道遺産・ガリンコ号
第6回 最果ての牢獄・網走監獄に見る北海道レトロ
第7回 遊覧船で巡る世界遺産・知床半島
野付半島とは
今回ご紹介する野付半島は、北海道別海町にある、北海道遺産にも指定されている半島です。特筆すべきは、その立地と形状。まずは下のgoogleマップをご覧ください。
見ての通り、とんでもない場所にある、形容し難い形の半島です。砂嘴と呼ばれる砂の堆積で作られた半島であり、侵食が進んでいることを伺わせます。こんな形の島があったら、気になってしょうがないですね。早速行ってみましょう!
羅臼町から、夕暮れの野付半島へ
前回の知床国立公園から、東に峠を超えて羅臼町へ。建物が一つあったので小休止。。
羅臼ビジターセンターという施設で、羅臼町の自然を紹介しています。昆布で有名な町ですね。既に日が傾いているので、先を急ぎます。
南に進み、鮭で有名な町・標津町へ。例によって道中にはほとんど何もありませんでしたが、立派な建物が一つ。
「標津サーモン科学館」という施設です。時間はありませんが、少しだけ立ち寄ります。
ドライブがてら、こういった施設を回ってみるのも楽しそうです。道東の施設は大抵空いているので、ゆっくり見られるのもいいですね。
敷地内には、特産品の販売所も。既に閉まっていたのが残念。
標津町から少し南下すると、野付半島への分かれ道があります。そのさきはひたすら細長い道を直進。車の往来もまばらな地域です。
野付半島のたもとにはパーキングもありますが、ご覧の通り。
見渡す限りの道。両側は海です。
しばらく進むと、野付半島最初の見所「ナラワラ」が見えてきます。ミズナラの木が侵食によって立ち枯れを起こしている一帯です。
現在も侵食が進んでいて、数十年後には見られなくなるとも言われています。
さらに先に進むと、建物が一棟あります。「野付半島ネイチャーセンター」という施設で、半島の自然や成り立ちを展示しています。ここからは車を止めて徒歩で。
周辺の地図。半島の形状もさることながら、北方領土に近いということにも驚かされます。
国後島との距離は約12km。眼ではっきり確認できる近さです。
記念撮影用の台も完備。
車を降り、野付半島の最終目的地を目指します。日もちょうどいい感じに傾いてきました。いざ、最果てへの旅へ。
溢れ出る終末感。野付半島の「トドワラ」で感じる世界の終わり
野付半島のトドワラに行くにはネイチャーセンターに車を止めて、1.5kmほど歩く必要があります。草は生い茂っていますが、整備は行き届いているので安心です。
水辺にポツンと立つ建物が想像をかき立てます。ここに定住したら毎日絶景を見ることになりますが、やはり慣れるのでしょうか。
草むらの遊歩道は、途中から木道に変わります。夕陽が眩しいですね。
天気と時間が良ければ、広告写真にも使えそうなカットが撮れます。
木道の下には、よくわからない「何か」が。色味といい形状といい終末感たっぷりです。
向き次第では、湿原のような光景を見ることもできます。
徐々に海が近くなってきます。もうすぐ終点です。
都会ではいろいろなものが映り込んで、こういう風景は撮れなそうです。
夕陽へと続く道。この辺は感動のあまり写真撮りまくりであまり記憶がなかったりします。
普通の平野より、こういうカットの方が最果て感あるような気がします。画面に水が入っているのがポイント高いですね。
そして、到着しました。野付半島の「トドワラ」です。ナラワラと同じく、トドマツの木が侵食によって立ち枯れているため「トドワラ」と呼びます。来るところまで来てしまったな……という感慨とともに、しばし佇みます。
帰り道、立て札を撮影。夕陽とススキの組み合わせが素晴らしいですね。
帰り道は、暮れ行く夕陽を撮りながら駐車場を目指しました。夜は真っ暗になりますが、余程遅くならなければ帰りは間に合います。
駐車場では、キタキツネがくつろいでいました。ナデナデできないのが残念。
この後は、2時間ほど車を走らせて釧路へ。網走から1日で一般道を250km位走る強行軍でしたが、無事に到着しました。信号が少ないので、意外と走りやすいです。
今回は北海道の旅でも見所の一つ、野付半島をご紹介しました。クリスマス感が1mmもない投稿になってしまいましたが、続きものの宿命ということで。
次回は釧路からの日帰り旅。摩周湖・阿寒湖をはじめとする様々な湖をお送りします!