2019.05.15 3年に1度の祭典! 瀬戸内国際芸術祭の離島たち(豊島編)
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今回紹介する香川県・豊島は、直島と小豆島の間に位置する、面積14km2ほどの離島です。直島に並ぶアートの島としても知られるこの島に、今回は直島からハシゴする形で訪れてみました。駆け足ですが、前回の瀬戸内国際芸術祭の写真も交えながら、豊島の様子をお送りします!
直島との2島周遊も可能? 豊島へのアクセス
豊島へのアクセス方法としては、宇野港と高松港のほか、直島や小豆島からの旅客船も運行しています。今回も、豊島行きの主な航路を一覧にまとめてみました。
航路 | 主な区間・本数 | 運賃 |
---|---|---|
宇野-家浦-唐櫃-土庄 (フェリー) |
宇野-豊島(家浦):4往復 宇野-豊島(唐櫃):3往復 豊島(家浦)-豊島(唐櫃):3往復 豊島(家浦)-土庄:3往復 豊島(唐櫃)-土庄:3往復 |
770円(宇野-家浦) 1,030円(宇野-唐櫃) 290円(家浦-唐櫃) 770円(家浦-土庄) 480円(唐櫃-土庄) |
宇野-家浦-唐櫃-土庄 (高速船) |
宇野-豊島(家浦):4~5往復 宇野-豊島(唐櫃):3往復 豊島(家浦)-豊島(唐櫃):4往復 豊島(家浦)-土庄:4往復 豊島(唐櫃)-土庄:4往復 |
770円(宇野-家浦) 1,030円(宇野-唐櫃) 290円(家浦-唐櫃) 770円(家浦-土庄) 480円(唐櫃-土庄) |
高松-(本村)-家浦 (高速船) |
高松-豊島(家浦):7往復 ※一部の便は本村港立ち寄り |
1,330円 |
高松-唐櫃 (高速船) |
高松-豊島(唐櫃):2往復 | 1,330円 |
※高松-唐櫃は豊島美術館の休館日(通常は火曜日)は運休。
高松-家浦間が1日7往復とやや多いものの、他の港に寄ったりする便が多く、直行便はそれほど多くありません。旅行の際は寄り道しながら向かうのも良いかもしれないですね。今回は高松から直島経由で豊島へと向かいました。
建物自体が美術作品? 唯一無二の体験「豊島美術館」
今回は先に直島を訪れるルートだったため、本村港から豊島に向かいます。
豊島の家浦港に到着しました。ここから豊島美術館まではバスで向かいます。
豊島美術館前に到着。空と海とアスファルトが眩しいです。写真の右側に少し見えている白い物体が豊島美術館です。
豊島美術館は、唐櫃地区の棚田に2010年に建設された、半地下の美術館です。ここの特徴は、何といっても建物自体が作品と言ってもよい、斬新な作りにあります。内藤礼先生の「母型」という作品が「展示」されていますが、これは地下水を利用した水たまりで、これが撥水性のある建物の中を滑ってゆく、という仕組みです。
柱を一本も使わず、曲線のみで構成された継ぎ目のない建物と相まって、自然光と水の流れが無限のパターンを見せてくれます。美を「鑑賞」するのではなく美を「体感」する美術館、と言えるかもしれません。館内をじっくりと眺めてみると、何か心に残るものがあるかもしれないですね。
美術館周辺の様子。棚田が広がっています。
豊島美術館を見た後だと、消波堤も作品に見えてくるから不思議です。
一通り散歩して、次の目的地に移動しました。文字通り美を「体感」できる、豊島美術館。瀬戸内国際芸術祭の期間中はオンラインチケットで予約も取れますので、話のタネに一度訪れてみてはいかがでしょうか。
その他、豊島のアートスポットたち
さて、ここからは豊島にある他のアートスポットをいくつかご紹介します。まずは古民家を改装して作った「イル・ヴェント」というカフェ。建物自体が作品となっており、「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」という題が付いています。入口の模様が、既にただならぬ気配を演出していますね。
中の様子。サイケでありながらスピード感も併せ持っています。
1階は家中こんな感じです。
2階に上がると、パンチングメタルを思わせる模様になります。テーブルなどの家具も金属製で、縁の加工も穴あき風に統一されています。様々な比率に引き伸ばされた壁の模様を見ると、なんだか空間が歪められているような気がしてきます。これが噂の「現実歪曲空間」ってやつでしょうか(大嘘)。
※カフェ「イル・ヴェント」は現在閉店していて、作品自体も2019年は公開されていません。何らかの形でまた見られるといいですね。
また、今回は時間の都合で断念したのですが、豊島美術館から少し歩いたところに「心臓音のアーカイブ」という展示があります。その名の通り、録音された心臓の音を展示室で流すというマニアックな内容が魅力で、訪問者が自分の音を録音して登録することも可能です。お時間のある方は、自分の来た足跡を刻んでみるのも面白そうですね。
3時間半ほどの滞在でしたが、そろそろ豊島ともお別れです。家浦港で、帰りの船を待ちます。
瀬戸内海の夕陽を眺めながら、高松港へ。お疲れ様でした~。
今回はあまり時間がなかったのですが、豊島の様子を紹介してみました。直島・豊島を1日で見るのが大変、という方は1日1島にしてもよいかもしれません。瀬戸内国際芸術祭の会期中には様々なイベントも開催されますので、興味のある方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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※当記事の写真は全て2016年3月に撮影したものです。現状とは異なる可能性がありますのでご注意ください。