2019.02.06 日帰りにもおススメ。レトロな街並みで楽しむ茨城県桜川市の「真壁のひなまつり」
皆さん、茨城県桜川市という地名を聞いて何か思い浮かぶものはありますか? 平成の大合併で名前こそ変わりましたが、元は真壁町という、江戸よりも古い歴史のある町が中心となっている自治体です。歴史的建造物も多いこの町では、毎年2月~3月にひな祭りが行われ、レトロな街の雰囲気も相まって最近では多くの方が訪れます。今回は、ささやかながら風情溢れる「真壁のひなまつり」をご紹介します。
ひな祭り会場までのアクセス
茨城県でも少し北の方にある、桜川市真壁。会場までのアクセスは電車と車のどちらが向いているでしょうか。まずは周辺の路線を図にしてみましたのでご覧ください。
ご覧の通り、完全な鉄道空白地帯にあります。しかし、最寄り駅の水戸線岩瀬駅からバスが出ており、運賃も一律200円とリーズナブル。電車との接続も考慮されています。また、つくば駅からも通常のバスの他に臨時便があります。通常便は所要時間が長めなものの、臨時便は会場まで直通するため、つくば駅までのアクセスを考えると岩瀬駅経由より早く到着します。18きっぷを使うなら岩瀬駅、臨時バスに乗るならつくば駅など、旅程に合わせて使い分けると良さそうです。特に200円バスが、車を使わない人にとっては嬉しいですね。
それでは真壁のひな祭りについて、昨年撮影した写真をもとに、現地の様子をご紹介します!
ひな祭り会場のようす
今回は電車を使用したため、まずは岩瀬駅へ。東北本線で小山駅に向かい、水戸線に乗り換えます。
車窓から見える早春の筑波山がいい感じです。風景が柔らかいですね。
岩瀬駅に到着しました。小山駅からの所要時間は約35分、上野駅からは2時間ほどかかりました。バスの移動時間も考えると、都心を早めに出発したいところです。
駅前のロータリーに出ると、ひなまつり来場者のための案内板がありました。ここから40分ほどバスに乗ります。
ちなみにバスの中には途中の雨引観音に立ち寄る便があり、その場合所要時間が長めになりますのでご注意ください。
「真壁庁舎」で下車します。写真の建物が目印です。
※町中が歩行者天国になる日は「真壁庁舎」で下車。それ以外の日は、ひなまつり会場の中心部にある「下宿」で下車します。2019年の歩行者天国は2/16、2/17、2/23、2/24、3/2、3/3の6日間です。
庁舎に入ると、さっそくひな人形のお出迎えです。庁舎内で会場マップなども配布しています。
会場まで少し歩きます。
数分歩いて、街の中心部に到着しました。レトロな雰囲気がすでに伝わってきます。
市街地には、昔ながらの郵便局や商家など、風情を感じる建物が集まっています。どれも手入れが行き届いているのもポイントが高いですね。ここからはお雛さまの様子を、何点か写真でご紹介します。
こちらは明治中期に建造された国の登録文化財「伊勢屋旅館」さんのひな人形です。建物の作りも相まって、歴史の重みを感じる佇まいです。
屋根付きの屋外に飾ってあるお雛さまもあります。つるし雛も結構ありますね。
正統派のひな人形。大切にしている感じが伝わってきます。保管場所も要るので、家が広くないとなかなか難しいですよね。ちょっと羨ましくなります。
変わり種として、バイクに乗っているお雛さまを結構見かけました。車社会だから……でしょうか。
若いころはヤンチャしてたのかな、と思わせてくれる展示です。
野外で傘付きの展示もあります。レトロな街並みとよく合っていて、散策するのが楽しくなります。
お雛さまの中には古いものもあり、中には江戸時代以来の骨董品も。会期中は、町全体が博物館、と言えるかもしれません。
かつては電車があった? 筑波鉄道筑波線の記憶
さて、ここまでレトロな街並みを紹介してきましたが、新しい建物もあります。図書館・会議室・歴史博物館を兼ねた「真壁伝承館」では、真壁の歴史を分かりやすく知ることができます。この日は企画展として、国鉄民営化の日に廃線となった「筑波鉄道筑波線」が紹介されていました。
筑波鉄道筑波線は、土浦駅から真壁駅を経由して岩瀬駅までを結ぶ私鉄です。1987年に廃線・バス転換され、さらに2008年に代替バスも廃止されたのち2017年にバス路線が復活するという、なかなか大変な経緯を経ている路線でもあります。ちなみに廃線跡は自転車道路(つくば霞ヶ浦りんりんロード)に転用され、現在も利用することができます。
時間が押してきたので、先ほどの伊勢屋旅館さんを写真に収めて、町を後にしました。上野から真壁まで3時間程度を要しましたが、じっくり時間をかけて目的地に向かうのも、レトロな街並みに合っているような気がします。
今回は、茨城県桜川市の、「真壁のひなまつり」を紹介しました。2019年は2月4日(月)から3月3日(日)まで開催されます。日帰りの旅行先としても、18きっぷの行き先としてもちょうどいい距離にありますので、休みの日にのんびりと散策してみてはいかがでしょうか。